UMB2010の2度にわたる延長で死闘を繰り広げた晋平太とR-指定。

 

その二人が7年という長い時間を経て、フリースタイルダンジョンという当時はなかった大舞台で再会。

 

誰もが待ち望んだこのカードを制し、晋平太はまた100万円へ近づくことができるのか・・・。

 

 

※2文字以上の韻は赤字。今回から完全に踏めていなくても、音で踏めているものは全て赤字にしています。例:“一網打尽”と“いつも同じ”

※文字に起こしてから目視で韻の確認をしていますので、見落としがあるかもしれません。コメントで教えていただければ随時対応いたします。

※コンプラ部分には、打ち消し線を引いています。例:Fuck

 

4th STAGE(1on1) ROUND1

R-指定

お待たせラップオタクの出番だ

from コッペパンだ こんな奴コテンパンだ

とか言いながらな

俺は別にアンタに恨みも何もねぇよ

ただな 貰った菊の花 蹴っちまった

ボタン(牡丹)のかけ違いで

バラバラ(薔薇)になった筋

でもサクラ(桜)はいないだろ?分かるか

でもお前みたいなMC 死人に口なし(梔子)だ

 

UMB2010の自身のライン、“お待たせラップオタクの出番だ from コッペパンだ 客寄せパンダ”をサンプリングしたラインで開幕。

 

単にサンプリングするだけじゃなく、しっかりと新しいライムを挟むあたりは流石ですね。

 

その後、サイプレス上野がパフォーマンスとして持ち込んだ菊の花を用いて、まさに座布団1枚、いや3枚は貰えるんじゃないかというほどに上手い、花繋がりのラインを披露。

 

最近、“上手い言い回し”をするスタイルが流行の兆しを見せていますが、その中でもトップクラスの上手さです。

 

 

晋平太

俺が死人に口なし

次々菊の花を蹴散らし

モンスター達クリアし

客の目みんな俺に付けだし

また戻ってきた振り出し

また空見りゃ雨降り出し

こりゃRに勝つの無理だし

なんて言うはずねぇ 晋平太だし

 

R-指定の上手い言い回しのパンチラインに対し、こちらは即興性の高いライミングで対抗。

 

ほとんど全てのバースで“口なし”で韻を踏み、子音踏みも交えています。

 

個人的には最後の“晋平太だし”が、いい意味で晋平太臭くて好きでした。

 

R-指定

ガツガツくんなよ

ヤンキーでもないのに

ヤンキーだったらPablowみたく

デッケェ実家たまる

でも雨降って地固まるって言うだろ?

だから大丈夫だ

このまま進んでいこうぜ 俺はな

アンタにいじめっ子みたいな事は

七面倒だからしたくない

七面鳥みたいに焼いてやるよ

お前のラップは所詮イミテーション

お前は死んでんぞ

俺はここでちゃんと生きてんぞ

 

晋平太の子音踏みに対抗するかのように、“実家たまる”と“地固まる”でユーモラスな子音踏みを披露。

 

“雨”というワード自体も晋平太が出したものですから、これを即座にしかも意味の通った形でキックできる頭の回転速度に脱帽です。

 

晋平太

見てみろ 心電図を 真剣勝負

知ってんぞ イミテーション

地位・名誉 それを集めたって

コレクションしても意味ねぇよ

もっと熱い情熱が見てぇよ

その程度?お前どうしたんだよ?

何やりに来たんだよ?

ぼんやりしすぎてんだよ

お前の大好きな未来予想図が

 

これまた、R-指定の踏んだ“イミテーション”で終始踏み倒し。

 

特に前半の詰め込み具合が半端ではなく、ライムだけでリズムを取るというスナフキンのようなスタイルになっています。

 

R-指定

何やりに来たって

ラップやりに来たから

ボディタッチも熱くなることもしねぇで

やってんだろうが

他の3人と違う戦い方

分かるかな?俺がお前に言いたいのはな

何やりに来た?

俺はここで胸を張ってきた

体張ってきた

やってきたんだよ3連覇

お前が拝んでない景色を拝んできた

分かるか?全然違ぇんだ レベルがよ

 

ここで初めて晋平太の連覇記録を塗り替えたというトピックを振るR-指定。

 

3連覇という記録は今後塗り替えることが不可能なんじゃないかと思えるほど途方もない偉業ですから、バトルヘッズ的には待ってましたと言った感じのディス。

 

晋平太はこれにどうアンサーするかが肝となりそうです。

 

晋平太

レベルが違うんだ?

俺が司会やってなかったら

お前は3連覇出来なかった

俺は辛かった

でもズラから裏方やったぜ

お前みたいに派手じゃねぇよ

舐めんじゃねぇよ

未来予想図だろう

お前がバトル嫌いでどうすんだよ?

これは気合の勝負だろ

 

さて、注目の連覇に関するアンサーですが、「俺が運営側に回ってプレイヤーとして参加しなくなったから、お前は3連覇できたんだ」とアンサー。

 

かなりいい返しじゃないでしょうか。

 

ただ、3連覇のかかったUMB2012で、晋平太は2回戦でNAIKA MC相手に敗北しているため、そこが少し引っかかる気もします。

 

結果

結果は3対2でR-指定の勝利でした。

 

ただこの時点でUMB2010のサンプリング、花関連のパンチラインという事前に用意できた武器が無くなってしまったのが不安材料。

 

晋平太はというと、しっかりとR-指定の出した言葉で韻を踏み返し、このラウンドでは事前に用意したラインはとくになかったものの、一歩も引けを取らないいい戦いぶりだったように思います。

 

印象に残るラインの多さでR-指定に軍配が上がったといった感じでしょうか。

 

 

4th STAGE(1on1) ROUND2

R-指定

お前が司会じゃなかったら3連覇は無理?

いやお前が2連覇の次3連覇

それを失敗してしくじったから

俺がそのまま登っただけ

お前は回ったんじゃなくて

裏方に回された

どっかの回しもんか知らんが

ライムは回りもんだ 天下の

 

ROUND1に引き続き連覇のトピックに、R-指定がアンサー。

 

アンサーの内容は、「いやいや、お前UMB2012で負けて3連覇出来なかったやんけ」といった感じでしょうか。

 

一見完璧なアンサーにも見えます。

 

しかし、たしかに晋平太は3連覇こそ出来なかったものの、プレイヤーとして続けていたら、R-指定の3連覇を阻止できていた可能性はあります。

 

そういった意味では、アンサーしきれていないとも言えるでしょう。

 

「UMB2012で二回戦負けしたお前じゃ、俺の3連覇阻止は無理やし、この世界は結果が全てや!!!!」

 

ぐらい言っていれば完璧なアンサーだったかもしれません。

 

晋平太

土俵に立ってんだ

まわしぐらい回してくれ

話合してくれ

もうちょい冷静じゃなくて熱くなってくれ

俺をどかして 俺は回された?

だからどうした?強姦されたのか

傍観者になるよりマシだがな

 

R-指定

どかしてないが どうかしてんのか

とっ散らかった脳みそで考えな

導火線に火がついて着火

どうかしてんのはお前の目じゃねぇか?

分かったか?熱いことよりも

上手いこと言って

座布団を1枚みたいなやり合いしてるから

お前目がもう疲れてるぞ 大丈夫か?

 

晋平太

疲れてからが俺 大丈夫

メッキと頭はハゲてからが勝負

NAIKAが教えてくれた心のローブ

座布団1枚 コイツはそうだな格闘技みたい

教えてやる あいから始まり わをんで終わる

あいうえおだよ

 

R-指定

分かるかな あいうえおキングとか言っときながら

DJ松永のトラック無駄遣いしてんじゃねぇぞ

あいから始まるより 俺Lから始まる感情

お前は「Love」ではない L,O,V,Eじゃなくて

L,I,K,E 「Like」だけどな

 

「あいうえおキング」はUMBの会場で限定販売された(現在はディスクユニオンでも購入可能)晋平太のシングルです。

 

R-指定の言うとおり、カップリング曲も含め全てDJ松永がトラック提供しています。

 

 

 

 

LOVEとLIKEのラインは“あい(愛=LOVE)から始まるより”ということなんでしょうか。

 

そう解釈しても、わざわざ英単語をローマ字に分解してたっぷり小節を使った割には、少しパンチが弱いかなぁという印象。

 

晋平太

Love?それともHate?その程度?

お前のビート好きだから使ったんだ

松永にそう言ってえといてくれな

無駄遣い うざくない?

つうかお前 勘違いしすぎじゃない

俺はアーティスト お前はサディスト

なんか寂しそう まるでキリスト

 

韻を踏みつつしっかりと、あいうえおキングの件にアンサー。

 

キリストが寂しそうという解釈は面白いですし、R-指定の見た目にもぴったりですから、内面と外面両方を同時に表現したいいラインでした。

 

 

結果

結果は4対1で晋平太の勝利。

 

もう少し割れるかなーと思っていましたが、結構偏った結果に。

 

ROUND1と比べるとどちらも決め手に欠いたように思いましたが、やはり最後のキリストの好ラインが響いたのでしょうか。

 

これで勝ち星は1対1。勝負はやはりROUND3までもつれ込みます。

 

4th STAGE(1on1) ROUND3

R-指定

自分で言ってんな

お前は変な宗教で 俺がキリスト

キリストではなくリリシスト 教祖誕生

連れてってくれよ 東京観光

お前は負け犬 きょうのわんこ

ずっと泣いてな そこで尻尾振ってな

言っとくぞ 未来予想図聴いて

俺がバトル嫌いとか思う

お前の頭の方がどうかしてる

あれポジティブな歌なんだけど

 

自身の楽曲「教祖誕生」と絡めて前ラウンドのキリストという言葉にアンサー。

 

さらにROUND1の「未来予想図」に対する晋平太の解釈にもアンサーを返します。

 

TKda黒ぶちとのバトルでも、同楽曲は“ネガティブ”だと評されていましたが、R-指定本人的にはポジティブな楽曲とのこと。

 

当サイトの個人的な見解では、現在のブームが去った将来を歌っている時点でネガティブと言われてもしょうがないのでは?というのが正直なところ。

 

ただ、晋平太は「未来予想図」から、R-指定がMCバトルを嫌っているという解釈をしたという話ですから、そもそもネガティブかポジティブかは今回関係のない話かもしれません。

 

晋平太

嫌いそうだけど

お前の未来予想

皆そう思ってる

皆の勘違いなのかな?

お前は強ぇんだよ お前は主演だよ

お前が助演じゃ共演者たちが泣いてるよ

キリスト?俺は新興宗教

一生言うよ 俺はHIPHOP中毒

俺は漢くんやPablowみたいに

執行猶予なんてなんねぇ

ここが一生の住所

 

R-指定

別に俺嘘ついた 嘘ついてないの

話なんかしてない

お前のその執行猶予だなんだって

話の方が一方通行

分かるかな?全然届いてないぜ

そんな宗教まがいの話なんて今日はする気はない

だからな 俺は

皆をそういう風に誘導してるお前のやり方が

なんか気に入らねぇって皆言ってんじゃね?

分かるよ でもお前は誤解されやすいんだ

業界で でも大丈夫 お前は誤解されてない

俺はお前を信じてるからな

 

晋平太の“執行猶予”拾いますが、バトルヘッズなら何度も聞いたことがあるであろう“一方通行”でライミング。

 

やはり既にハードルが上がりまくっているR-指定ですから、この程度の韻では会場も沸きません。

 

話の流れにはぴったりのライミングではあるんですが・・・。

 

ROUND1からだいぶ失速してしまっている印象で、次で起死回生の一手を出せないと勝つのが難しいかなーというのが正直な感想でした。

 

最後の“俺はお前を信じてるからな”のラインですが、言葉通りに受け取るのではなく、宗教にハマった信者を皮肉るラインと解釈するのが正しいかと思います。

 

晋平太

誤解?それが怖いんだったら

俺だって本当は強いなんて言いたくない 弱い

だけど立ち向かわなけりゃ 生きてる意味がない

そう思ってしまうの仕方ない

それ俺の勘違い?

宗教まがい?誘導してる?

そんな事言ってるYouどうかしてると思うけど

導火線の話に戻そうか

導火線なら真っ赤っか

最初っからケツに火付いてんだ

決意もってMIC握ってんだ

 

R-指定

いっちょ言うとくぜ You know I’m saying

優等生ではないけど このまま主導権を取ってくか

お前の人生にここで句読点を打っていく 分かるかな?

俺がなんだ?そんなことは言ってないが

導火線とかどうでもいいから 今から着火するか

お前は 俺が主演で共演じゃなくて助演

そしてお前とここで共演して

魂の共鳴さしてやりたいと思ってんだよ

だからこのままでいこうぜ

もっと上の方へ

 

晋平太のフロウに呼応するようにフロウするR-指定。

 

入りはかなり良かったんですが、再度失速。

 

自ら出した“導火線”という言葉ですが、忘れてしまったのか「そんなことは言ってないが」と言ってしまいます。

 

そして、導火線で踏むでもなくそこから派生させた着火で踏むでもなく、まるまる1小節を無駄にしてしまいます。

 

さらに後半の韻も短めなもの。

 

ワイプのDOTAMAが頭を抱えていますが、これはこのバースで何かしらパンチラインを出さないとR-指定が負けると分かっていたのではないでしょうか。

 

晋平太

お前が一番のライバル

一番の共演者

お前が一番の表現者

お前みたいになりてぇんだ

お前クソみてぇにかっけぇな

お前に全部負けた

だけどバトルだけは負けたくなかった

お前は強ぇんだよ 助演じゃねぇ

俺はこんなのでも主演だぜ

俺はロバート・デ・ニーロ

お前はジョー・ぺシだよ

お前と比べりゃ俺は上出来じゃねぇ

マジでマリオで道化師だよ

 

失速したR-指定に比べて、“バトルだけでは負けたくなかった”の熱いラインや、“ジョーぺシ”からのライミングでしっかり得点を積み重ねています。

 

これは小話ですが、ロバート・デ・ニーロとジョー・ペシの映画「グッドフェローズ」の主演はロバート・デ・ニーロではありません。

 

 

結果

結果は4対1で晋平太の勝利で、R-指定はUMB2010の雪辱を晴らすことは出来ずに終わりました。

 

R-指定のROUND2以降の失速ぶりが目立ち、ROUND1も花のラインやサンプリングを除けば平常運転といった印象でした。

 

審査員も言っていた通り調子づいた晋平太は、本当に止まらなくなるので、平常運転では勝てないのではないかと思ってしまいました。

 

R-指定でも全ROUND絶好調で戦ってやっと勝てるというぐらい、晋平太には勢いがついていたと思います。

 

また、最近のRは特にディスがキレッキレだったのですが、なまじ晋平太にリスペクトがあるためか、そのディスがほとんど出来ていないことも敗因だったと思います。

 

反対に晋平太もR-指定にリスペクトがあり、全くディスることが出来ていませんでした。

 

かと言ってお互いに一つの大きな話題があるわけでもなく、全体的にふわっとしたバトルだったなぁと言うのが正直な感想です。

 

もちろんスキル面は両者ともに申し分ないのですが・・・。

 

1ラウンドだけを切り取ってみるとそこまで大きな差はないのですが、やはり全部を通してみると晋平太が優勢に見えました。

 

またR-指定はバトル後のコメントで、純粋なラップ勝負がしたかったことを漏らしていました。

 

今回の再戦は前バトルまでの流れもあり、ある種異常な空気感を含んでいるもので、こういう形での再戦はR-指定は望んでいなかったでしょう。

 

だからこそ晋平太を取り巻いていた問題に触れることなく、スキルのみで戦おうとした結果、今回のようなバトルになってしまったんだと思われます。

 

 

 

最難関R-指定さえ突破し、次週はいよいよラスボス般若戦。

 

どんな試合展開になるのか全く予想できませんが、それも込みで今から非常に楽しみですね。