初のダンジョン制覇者が出た3rd Seasonが終わり、ヘッズの期待を煽りに煽り、ついに4th Seasonが開幕!

 

気になる新モンスターは一体誰なのか・・・。

 

 

今回判明した新モンスター

  • 裂固
  • 呂布カルマ

 

変更点

  • 3on3ルールが廃止されシングル戦のみに変更
  • ラスボス以外のモンスターが総入れ替え
  • DJ SN-Z‏→DJ CELORY

 

チャレンジャーG-HOPE

第11回高校生ラップ選手権の出場者で、高いライミングスキルを武器とするG-HOPEが4th Season初のチャレンジャーとして登場。

 

立ちはだかるモンスターは第9回高校生ラップ選手権の優勝者、裂固。

 

この二人は昨年長野県で行われたバトルイベントで既にぶつかっており、二度の延長の末G-HOPEが勝利。

 

その結果G-HOPEは、「あの裂固を倒したMC」としてバトルヘッズの間で話題になり、今日までその期待を裏切らない活躍を見せています。

 

両者はスタイルがかなり似ており、因縁の対決でもあるため一戦目からこのカードはかなり熱いですね。

 

―参考動画

 

 

※2文字以上の韻は赤字。完全に踏めていなくても、音で踏めているものは全て赤字にしています。例:“一網打尽”と“いつも同じ”

※文字に起こしてから目視で韻の確認をしていますので、見落としがあるかもしれません。コメントで教えていただければ随時対応いたします。

※コンプラ部分には、打ち消し線を引いています。例:Fuck

 

1st STAGE ROUND1

裂固

ダンジョン戻ってきた いま 戦場

にらめっこ お前がそう

高校生RAP出たとか知らねぇよ

G-HOPE 前みてぇにはいかねぇぞ

高校生RAP本当に出たか?

お前そっからプロップス稼いでねぇぜ

俺はモンスター

そして知ってる努めるべき行い

お前は単なる出来損ない

 

同じ高校生ラップ選手権出場者ということで、やはり話題は同大会のものに。

 

「自分は優勝してプロップスを得て、モンスターにまで上り詰めたけどお前は全然プロップス稼げてないな」と強烈なDIS。

 

“努めるべき行い

出来損ない

 

モンスターとしての役割は理解している言いつつ、しっかりと独自性の高い韻で締めます。

 

ライミングスキルも健在ですね。

 

G-HOPE

裂固 その程度じゃこの先通せんぼ

うまくいかねぇぞ こっちのセリフ

まるでICE BAHNみたく

クラウチングロケット

スタンディングオベーション

起こしにきてるぜ

俺のライム独特

これで会場も場内総立ちする状態

お前の脳足りんな頭にロータリー

俺がドーパミン出しまくりな脳内だぜ

 

G-HOPE 前みてぇにはいかねぇぞ

 

裂固のこちらのラインに対するアンサーで、

 

うまくいかねぇぞ こっちのセリフ

クラウチングロケット

スタンディングオベーション

 

この三つのライムには痺れました。

 

ただ、“うまくいかねぇぞ”が後半二つと踏めていることが少々分かりづらく、もう少しフロウや韻の置く位置に工夫が欲しかったところ。

 

ちなみにクラウチングロケットはICE BAHNの1stアルバム「STARTREC」に収録されている楽曲です。

 

韻の返しは完璧ですが、裂固が投げかけたプロップス関連のトピックへのアンサーは一切なく、そこも少し気になりました。

 

そしてこれは解説でも評価でもないのですが、“脳足りん”という言葉は放送禁止用語で本来であればコンプラがかかるはずの言葉。

 

今までも何度か登場した言葉で、毎回コンプラがかかっていたのですが、今回は編集さんのミスなのかまさかのノーコンプラ。

 

大丈夫なんでしょうか。

 

裂固

ドーパミン出してるかもしれねぇけど

お前みてぇな棒立ちの奴は用なし

分かるだろ

第11回頑張ったかも知んないけど

そっからプロップス上げることも出来てねぇような奴

そんな奴よりうめぇし

お前は能天気 能停止

病原菌のようにウイルス入ってそう

俺はそう性能が低下

ていうかコイツ元々低能じゃねぇか

 

“ドーパミン”

“棒立ち”

“用無し”

 

とすぐさま韻を踏み返す裂固。

 

アンサーがなかったためか再度プロップスの話題を投げかけます。

 

G-HOPE

お前よりも能天気 当たり前だ

俺は冒険心あるから

敵対心バチバチで

エキサイティングしに来てんだよ

それが分かってねぇの

お前の方じゃねぇのって

俺から言わせてもらうぜ

何がオンボロ 分からないぜ

舵をコントロールしに来た

本物どん底からド根性見せに来たぜ

俺の 分かるか

今日はいただく裂固の喉元

 

“能天気”

“冒険心”

 

負けじと踏み返すG-HOPE。

 

何がオンボロ 分からないぜ

舵をコントロールしに来た

本物の男がどん底からド根性見せに来たぜ

 

こちらのライン、いきなり“オンボロ”という単語が出てきます。

 

これは裂固が「オンボロな舵をコントロール」というラインをその昔好んで使っていたことに対するもの。

 

裂固がそのラインを使ってきたときのために用意していた返しだったのかもしれませんね。

 

もし引用として出したのであれば、少々マニアックすぎかと思いました。

 

審査員制度を採用していて、かつ審査員全員がバトルに詳しいわけじゃない以上、こういったマニアックな引用は命取りになる可能性があります。

 

元ネタを知らなければ、なんの脈絡もなく突然踏み始めた韻だと思われてしまうのです。

 

裂固

お前がド根性?だけどほとんど

お前のラップ全部

マイナスプロモーション

そう 想像越えていくライミング

俺の方が格好いい

作り出すハーモニー

そして華麗なハンドリング

つまりハンドルテク

お前にリベンジかませたら

満足です そしてコイツ

ただ格好つけるだけじゃ

どんどん出てるぜバッドスメル

 

G-HOPE

バッドスメル だけど

格好つくから何でもいい

パッと見 俺と似てるような見た目

お前の方がイケてねぇ

それだけの話だぜ

分かってねぇの

やっぱお前の方じゃねぇの?

これは二回目 まるでHOPE対裂固

だけど勝利の女神が

ゴールナビゲーションしてくれてる

これは超ヤバイ言語 俺の勝ち

これでcongratulation

 

最後を“congratulation”で落としたのは、関連動画でご紹介したG-HOPE自身のバースの締め方をサンプリングしたもの。

 

ここに繋げるために、

 

“HOPE対裂固”

“ゴールナビゲーション”

“超ヤバイ言語”

 

と独自性も高くかつ長めの韻で踏み繋いでいます。

 

前半韻を踏み外しているのは、裂固の出した“格好いい”に“パッと見”で踏み返そうと考えていたところに、さらに“バットスメル”でも踏み返そうと試みたためだと思われます。

 

ハイレベルな踏み合いになるとこういったことが起こりがちですね。

 

結果

結果は4対1で裂固の勝利。

 

ライミングスキルは甲乙つけがたいのですが、韻の魅せ方にかなりの差があるように感じました。

 

これについては総評で後述します。

 

 

1st STAGE ROUND2

裂固

お前相変わらず安い韻ばっかだな

俺が踏んでる韻 見習え

お前は 分かるだろ

お前がどんだけ頑張ったところで

俺には届かねぇ 残念

昔の面影すらもないぜ

このやり方 お前との差は明らか

お前は亡骸

数秒後 裂固 急上昇 自由奔放

そして威風堂々

お前に勝って気分上々

 

後半の“数秒後”からの“気分上々”までの畳みかけが見どころ。

 

それこそ高校生ラップ選手権当時の裂固を見ているようでした。

 

G-HOPE

お前 気分上々 だけど

俺も威風堂々 この24行

言葉のイリュージョンショー

分からせるために来てんだよ

分かってねぇのお前の方じゃねぇの?

って何回言えば分かんだ

裂固 殺すいじめっ子

このフォーメーションは変わらない

俺の表現方法 ライム防衛本能

これは燃える炎

分からせに来てんだよ

お前よりもヤベェの

 

“24行”

“イリュージョンショー”

 

即興とは思えない韻の踏み返しです。

 

※24行・・・8小節×3本=24

 

裂固

そう防衛本能

俺が勝つのは当然のよう

つまりそう どんだけ頑張ったって

俺の方が勝つのは当然だぜ

おい G-HOPE 調子に乗ってんじゃねぇ

そうどんだけ頑張ったところで

お前の安い韻には哲学欠落してんだよ

分かるか 節約すんじゃねぇ

お前みてぇな フェイクラップには

俺が自らこの場所で手下す

 

G-HOPE

哲学欠落してる」とか言っちゃってるけどさ

俺に負けて切なく

結末になるのはどっちかな

欠落してんのはお前の方じゃね?

分かんねぇ 方位磁石

そんなものはもう意味なくなったぜ

俺がG-HOPE

これがオンボロだとしても関係ねぇ

お前にちゃんと分からせに来てるぜ

ようやくダンジョン参上して

会場男女壇上に上げて

談笑するくらいだぜ

 

裂固

ダンジョンどんだけ頑張ったところで

お前は結局動きが足んねぇ

アクション そう 活躍

お前は脱落してるはず

ワクワク そう全員させる

元気 そうハツラツ

分かるか 余裕綽々態度

そう 才能も誰よりあるぜ

そしてお前はどんなに頑張ったって

そう韻ばっか

お前のやつは死んじゃった 精神患者

俺はラップの名人なんだ

 

G-HOPE

名人なんだ

いやお前がつまり精神病者

だったら俺はケンシロウみたいな

全自動さ OK?

分からせるためにやって来てる

精神病者

俺のライミングで地面に全身強打

させるようなもんだ

お前の方が分かってないんだよ

やっぱりお前の方が安物の韻ばっか

それで死んじゃった?

誰の事を言ってんの?

自分の事?意味分かんねぇ

ちゃんと威風堂々

 

結果と総評

結果は3対2で裂固が勝利しゲームセット。

 

G-HOPEの一番大きな敗因は、裂固にこだわりすぎたことでしょうか。

 

少なからず因縁もあり、スタイルも似通った相手ということもあってか、裂固相手にしか伝わらないようなラインが散見されました。

 

先述した“オンボロ”についてもそうですし他にも、

 

“いじめっ子”

“本物”

“どん底”

 

などなど、“congratulation”もそうですね。

 

もちろん裂固だけじゃなく一定のバトルヘッズにも伝わるとは思いますが、ダンジョンは審査員制度が採用されているのです。

 

それを鑑みると相手に拘り過ぎるというのも考え物ですね。

 

G-HOPEは第9回高校生ラップ選手権のあの日の裂固と戦っているように見えました。

 

もうそこに裂固はいないのです。

 

そして、もう一つの敗因は韻の配置箇所です。

 

当記事ではライムを赤字にしているのですが、一度遡って裂固のバースとG-HOPEのバースの最後だけをざっと見てみてください。

 

裂固はバースの最後が全て赤字なんです。

 

韻のクオリティーだけじゃなく、韻を置く位置にまで気を配っているのが分かりますね。

 

もちろんケツで踏むことが全てだとは言いませんが、第三者が審査する以上、分かりやすさというのは確実に求められる要素です。

 

「ここ沸きどころですよ」とある程度聴き手を誘導する必要があるのです。

 

チャレンジャーFRANKEN

2005年の何かのMCバトルで優勝して以来めっきりバトルシーンで活躍している姿を見なくなったFRANKENが、沈黙を破りダンジョンに登場。

 

日本語ラップ専門ラジオ番組「792TOKYO HOTLINE」のMCとしても知られる彼ですが、その実力はいかに・・・。

 

ちなみに「792TOKYO HOTLINE」は毎月第2、第3、第5土曜日の20時〜21時の間生放送されています。

 

―参考動画

 

 

1st STAGE ROUND1

FRANKEN

呂布カルマ マジでお前のそうさ

首を狩るさ マジでそうさ

こんな感じ バルサンで焚いて

マジでお前 死んじまえ

カマキリみたいなフェイスしてるな

カマキリと蛇を足して2で割ってる感じ

感じたままにかます

フリースタイル 漢字書けねぇけど

お前に勝つのはマジ楽勝な感じ

言葉の重み

そんなことは知ったこっちゃねぇんだよ

だからマジごっちゃ混ぜにしちゃうぜ

そのサングラス 俺と目 離せねぇんだろ

俺のファンクラブかそんな感じか

お前のラップ 聴かせてくれよ

初対面だけど そうさ

一回戦目でお前と会えて光栄です

ありがとう

 

文字に起こすのが億劫になるほどの早口です。

 

ただ単に早口でまくし立てるだけじゃなく、ところどころでしっかりとライミングしている点は流石ベテランといったところでしょうか。

 

呂布カルマ

FRANKEN クソつまんねぇ

お前が24時間かけてやるフリースタイル

俺 たった一小節に凝縮

座っててくれ でけぇ

恨むなら自分を恨んで

つまんねぇ奴はゴミ箱へ

臭くてかなわんねぇ

お前俺とタメ年かよ

この辺が辞め時だぞ

いつまでもしょうもねぇことやってる

浮かんでは消えるクソだせぇラッパー

それがお前

 

珍しくめちゃくちゃ踏んでる呂布カルマ。

 

FRANKENとは対照的にゆっくり乗せているためか、一つ一つの韻が映えているように感じました。

 

とくに入りの「FRANKEN クソつまんねぇ」のラインに、それが顕著にあらわれていると思います。

 

たった一言でFRANKENのラップが必死に見えてしまうんですよね。

 

そしてその後のラインでそれを持ち前のワードセンスで遠回しに教えているんです。

 

お前が24時間かけてやるフリースタイル

俺 たった一小節に凝縮

 

FRANKEN

臭いっつったな

お前でこ広いな お前の口臭屁の匂いだ

マジ興味ねぇんだよ ピロリアンが

そのサングラス外して

俺の事ちゃんと見れないのに

俺のラップがダセェとか

訳分かんねぇこと言ってんじゃねぇよ

名古屋のクソラッパー

言葉の重み 韻とか踏めないのに

主に名古屋で活動

韻とかMCバトル 韻 関係ない

言葉がいいから?

そんなの関係ない モノマネラッパー

だからここだけなんだ 勝てんの

お前なんか簡単にぶっ放すぜ

俺はマシンガンを乱射サーチ

 

呂布カルマの「臭くてかなわんねぇ」というラインから、

 

お前でこ広いな お前の口臭屁の匂いだ

マジ興味ねぇんだよ ピロリアンが

 

即興でこの返しはなかなか出来るものじゃないですね。

 

素晴らしいです。

 

ただ、「韻とか踏めないのに」というDISに関しては、前のバースで呂布カルマがあそこまで踏んでみせた以上、説得力がまったくありません。

 

呂布カルマ

お前韻さえも疎かで音も取れてない

ただの早口

それはラップって言わない

俺いらない所でフリースタイル垂れ流してる奴

大っ嫌いなんだよな

名古屋でやってたって余裕だよ

こんなもん名古屋じゃ放送されてねぇ

それでもモンスター

お前築地と一緒にどっか移転しちまってくれよ

痛ぇラップいつまでも続けてんじゃねぇってこと

 

お前築地と一緒にどっか移転しちまってくれよ

 

挑戦者が築地レぺゼンということからこのラインです。

 

パンチラインですね。

 

FRANKEN

いや 俺必要がある場所で必要にある時にしか

フリースタイルやってないんですけど

築地では魚売ったりするとき

お客さんにフリースタイルやったら

買ってくれる率が倍増するからやってるから

マジ無駄にフリースタイルやってる訳じゃないんだよね

呂布カルマくん ちゃんと聞こえますか?

そんな感じ

よくなくなる感じじゃなくて そうさ

欲張る 君のフリースタイル

ちゃんと見てくれ 過去振り返ることなく

マジでこの場でリベンジじゃなくて

俺は挑戦者じゃなくて

ゲットする100万

そんな感じでやってる

お前じゃ役不足だ消えろ

このクソモンスター

 

呂布カルマ

はいはい

この距離感で聴いてたって

何言ってるか分かんねぇぐらい

速いっていうか活舌さえもヤバイ

それで魚が売れるならどうぞご自由に

でもそのせいでラップ出来ないなら

それはお前の首を絞めてる

俺はラップ忙しくて仕事してる暇ねぇから

今ラップ一本でやってます

一日朝から晩まで魚売って

でフリースタイル

お前分裂症か ちゃんとしとけそのへん

 

 

結果と総評

結果はクリティカルヒットで呂布カルマの勝利に終わりました。

 

早口というのは、普通よりも多くの言葉をビートに詰め込むことが出来るスタイルです。

 

逆に呂布カルマのようなゆっくり乗せるスタイルは、あまり多くの言葉を出せません。

 

これは何を意味するかというと、早口の方は相手よりも多くアンサーを返せたり、多くライミングしたりすることが出来て当たり前ということ。

 

多く言葉を出せる分、相手よりも手数が多くて当たり前なんです。

 

それが出来なきゃ早口である意味がないと言っても過言ではないと思います。

 

しかし、今回のFRANKENはそれが出来ておらず、明らかに呂布カルマの方がアンサーを返していましたし、韻に関しても五分か劣っているぐらいでした。

 

残念ですが今回に関しては当然の結果だったと言えるでしょう。