番組情報

  • 開催日程:2017年8月17日
  • 開催場所:幕張メッセ
  • 審査委員長:漢 a.k.a. GAMI
  • 審査員:R-指定(Creepy Nuts)、MARIA(SIMI LAB)、鎮座DOPENESS、DOTAMA
  • レフェリー:HIDADDY
  • DJ:KEN-BO

 

前大会ではライブ活動の都合上参加できなかったR-指定が審査員に復活。

 

もはや番組名物となっている“丁寧な解説”にも乞うご期待。

 

 

出場者

本日8月7日の21時よりBSスカパー「BAZOOKA!!!」にて第12回高校生ラップ選手権の出場MC15名の発表及び、残り一つの出場枠をかけた公開オーディションが開催されました。

 

出場MC全16名は以下の通りです。

 

※画像をタップすると各MCのTwitterアカウントに移動します。

 

Core-Boy(東京)

 

Hardy(大阪)

 

 

Luiz Alves(東京)

 

G-HOPE(長野)

 

MOGURA(北海道)

 

JB(沖縄)

KIKI(大阪)

 

 

次世代のスターを決める音源によるオーディション番組「ラップスタア誕生」でも見事1stステージを突破したフィメールラッパーKIKI。

 

ラップ歴6カ月という短い期間ながら音源とフリースタイル両方が注目されている今一番熱い若手フィメールラッパーと言えるでしょう。

 

8月18日追記:こちらの記事で紹介していたKIKIさんのTwitterアカウントが偽物であることが判明致しました。

フォローしてしまった方はお手数ですがフォローの解除をよろしくお願いいたします。

KIKIさん及びフォローをしてしまったヘッズの皆さまにこの場を借りてお詫び申し上げます。

今後はこのようなことが二度と起こらないよう留意して参ります。

※KIKIさんは現状Twitterはやっていないようです。

 

Spada(東京)

 

だーひー(宮崎)

NOMAN(青森)

 

いそじん(大阪)

 

CESIA(千葉)

 

よんろく(神奈川)

 

TERU(大阪)

 

Red eye(大阪)

 

はまぞう(愛知)

 

公開オーディションMCバトル解説

今回は同大会初の試みとして、本戦への残り一枚のチケットをめぐりMCバトル形式の公開オーディションが行われました。

 

オーディションということでバトル自体の勝敗はつきませんが、解説させていただきます。

 

※完全な耳コピですので、一部間違い等あるかもしれませんがご了承ください。

 

 

MC鋼vsKai-Tone

MC鋼

裏の待ち時間でそういうこと分かったぜ

お前は良い奴 俺も込めるメッセージ

俺のラップABC

俺もマイク持ってGet cash,Get busy

Take it easy. 簡単なこと成し遂げにきた

俺はオールマイティ問題児

OITをレぺゼン このMicrophoneで

マイメンに恩返ししてぇんだよ

 

まず前回大会からかなり成長しているなという印象。

 

もとから高かったライミングスキルはそのままに、フロウがかなり進化しています。

 

“メッセージ”から“Get cash,Get busy”までの流れがとても心地よく耳に入ってきました。

 

Kai-Tone

俺もかますぜ一網打尽

お前の後ろに貧乏神

俺は一文無しから

Million Money稼ぐ琉球の日本男児

つまりはJapanese NINJA

マイクを握って人生変わった

お前に刺すぜ新鮮な刀

俺が本戦に行ってきますわ

 

バトルビートが一網打尽ということで手堅くサンプリングからスタート。

 

UMB沖縄予選で優勝しただけあり、流石のスキルです。

 

MC鋼

お前の刀 俺は日本刀

お前を切り裂くぜ

お前が持った鋭利な刃

俺はJapanese

こいつはMade in China 中国製

うんこくせぇような

ネタライム聞きたくねぇから

耳が痛ぇよな

もう一度聴きたくなるラップかましてこいよ

 

Kai-Toneが出したワードから連想されるワードで韻を踏みます。

 

またその韻の独自性が高いということも評価ポイント。

 

Kai-Tone

俺は前回出れなくて

苦渋の想いしていた琉球の男

「バトル音源 文武両道」?

それMCとして普通の事

くだらねぇこと言ってんじゃねぇよ

そんな甘い人生じゃねぇんだよ

俺も本物のHIPHOPER

お前の涙腺流し込むキッコーマン

 

バトル音源 文武両道

 

前回大会のMC鋼のラインをサンプリングし、韻を踏みながらそれをDIS。

 

お前の涙腺流し込むキッコーマン

 

こちらもサンプリングで、一連の流れからの着地が完璧でした。

 

ただ総じてKai-Toneは相手の韻を踏み返すでもなく、アンサーするでもなく即興性に関して言うと少しマイナス点かなという印象。

 

最後のサンプリングも事前に用意出来たことを考えると、仮に勝敗をつけるならMC鋼に軍配が上がるかなと個人的には思いました。

 

FAMOU$vsはまぞう

FAMOU$

静岡 愛知 関東の勝負

みんなに与える感動と興奮

二本三本 三本勝負

ビート流れてる真っ向勝負

これは単刀直入

決めてく静岡レぺゼンだぜ

沼津レぺゼン お前は上手さ出てねぇ

この場背負ってくぜ 静岡 OK?

 

バトルビートが真っ向勝負ということで、真っ向勝負で踏める韻をケツでしっかり踏んでいきます。

 

ただ静岡はともかく、愛知を関東というには地理的に無理がありますし、今回のバトルは三本勝負ではなく二本勝負。

 

さらに言うと“上手さ出てねぇ”これを先攻で言うのも違和感がありますね。

 

少し韻を踏むためだけの言葉が目立ちました。

 

はまぞう

こんなライマーは何千といる

俺は一番煎じの千利休

畳みかける そして障子を破って

こいつ真っ向勝負?

笑わせんじゃねぇよ

同じ韻ばっか踏んで

お前の大事なものもいつの間にか踏んでる

そしてお前は後悔する

航海は出来ずに楽屋でお前は地団駄を踏む

 

“畳みかける”の“畳”というワードから和室繋がりで“障子”で落とし、“踏む”という言葉や後悔という言葉でダブルミーニング的なことを言っているのですが、言い回しとしては少し弱いと感じました。

 

巧いことを言おうとしているのは伝わってくるのですが、う~んという感じ。

 

例えば仮に“障子を破る”という慣用表現やことわざが存在するのであれば、「うまい!」となるのですが・・・。

 

ただ冒頭の「こんなライマーは何千といる」という的確なDISや、オリジナルであることを“一番煎じ”と表現するワードセンス、そしてお茶繋がりで“千利休”のライミング。

 

これらの一連の流れは素晴らしかったです。

 

FAMOU$

最後噛んでどうしたんだよ

お前 調子出てねぇじゃねぇか

何が煎じる?お前はペンシル持ってる?

煎じる それ煎じ茶

静岡煎じ茶一番やべぇだろ

そういうとこ まるで押韻

だけどもこれが俺のストーリー

これマイクOnlyライムストーリー繋ぐ

これが最終奥義 俺が勝っちゃうよ

I’m Sorry.

 

静岡がお茶の名産地ということからくる「静岡煎じ茶一番やべぇだろ」というアンサーが良かったです。

 

ライミングに関しては、ただただ固いだけという印象。

 

はまぞう

煎じ茶煎じ茶うるせぇけど

こいつは韻だけでまくし立ててる

それでお茶を濁してる

それじゃ全部だめだぜ

俺は天然水のように透き通ってる

Mt富士に登り詰める

コイツFAMOU$

アメリカもどき 俺は興味はなし

生粋の日本男児

俺ははまぞうって名前

全て日本語

句読点で終わらせれるMC

 

 

FAMOU$vsKai-Tone

Kai-Tone

俺もなるぜ… OK

俺もお前を引っ掻く千金

俺もなってやる一攫千金

分かってるだろ?お前を引っ掻くMC

お前はただの一発芸人

俺もなりたかった一番煎じ

つまり消えちゃう狩野英孝

バッドエンド

お前なんてパッと消えるようなもん

 

緊張からか、

 

“一攫千金”

“引っ掻くMC”

“一番煎じ”

“一発芸人”

 

これらのライミングがごちゃごちゃに。

 

おそらく一番煎じ→一攫千金→引っ掻くMC→一発芸人の順で組み立てたかったのだと思います。

 

後半には立て直すもののやはり前半の順番のずれが響いており、本来“一発芸人”→狩野英孝と繋がるはずだったところに、“一番煎じ”が挟まれてしまっているため、狩野英孝というワードが突然出てきたような印象に。

 

FAMOU$

芸人なら小藪さん 新喜劇

PPAP新人芸人

笑わせんなよ

またまたやってこう

俺ら二人ならKai-Tone FAMOU$

韻に関しては最高傑作

なんだか内容無ぇやつ

決めてく言葉 中身

2verse目 アンサー返してくれよな

 

Kai-Toneの出した一発芸人というワードからのライミングが完璧でした。

 

また、

 

“Kai-Tone FAMOU$”

“最高傑作”

“内容無ぇやつ”

 

これらのライミングも素晴らしいです。

 

Kai-Tone

OK 一発目はミスったけど

ここからリスタート

つまりリミッター解除

持ち合わせてるスキルとプライド

分かってないの?

は勝って代表なるだけさ

俺も最高 沖縄

Rude-α,R’kuma,KDT,JB

プラスKai-Tone

全員最高このビート

大都会でRide on

 

FAMOU$

お前先輩の名前出さないと勝てないのか?

ダサすぎるMCさっさと帰れ

まるで押韻の世界

リカックス 俺の勝利の女神

決めてく言葉 中身出していこうぜ

またNight flight

お前持ってるスキルとプライド

これ見りゃ分かるジキルとハイド

 

Kai-Toneが沖縄の若手MCの名前を列挙したのに対し、「お前先輩の名前出さないと勝てないのか?」と強烈なDIS。

 

そして同じくKai-Toneが出した“スキルとプライド”というワードに対し、“ジキルとハイド”で踏み返す完璧な着地を披露。

 

はまぞうとのバトルでは印象的なラインがほとんどなく、あまりいい印象を持っていませんでしたがこのバトルで印象がガラッと変わりました。

 

MC鋼vsはまぞう

MC鋼

俺は大分を背負ってここまできた

大東京を沸かしにきたMC

大東京の中 コンクリージャングル

Wack MCはステージお口にチャック

ワンバースまた蹴りながらも

言葉吐き出しながらも切り返し

またもややってく

またもライミング

Right Here Right Now

今日現れた 大分MC

田舎のMC 都会を殺しにきただけ

見定め

 

はまぞう

都会のMCとか言ってるけど

俺は名古屋じゃねぇ 田舎の東海市

畑ばかり お前みてぇになんもねぇぞ

台風の目近づいてる

お前の頭みてぇに悪ぃな 今日の天気は

お前のラップ聴いたところで

またお前はでかい舞台立っても一回戦Boy

真っ青な表情はバレバレだ

ブルーな気持ちになって

言葉の青酸カリを吸い込め

 

やはり巧いこと言おうとしているのは伝わってくるのですが弱いです。

 

真っ青な表情

ブルーな気持ち

青酸カリ

 

“青”繋がりのラインですね。

 

前半二つは色としての青の印象が強いのに対し、青酸カリの青という字を色として捉えるのは少し無理があるように感じます。

 

「ケツが青い」という慣用表現を用いたほうが統一性もあり、より分かりやすかったかなと。

 

MC鋼

お前が東海市 ブルーな気持ち

ビート上の大航海士 OIT

WackはDon’t touch me.

触らないI’ve Got High

まらないぜ

俺もお前もそうだ

この音楽 slow down

乗せな これに惚れ込んだ 言葉

音楽好き ビート上じゃ傍若無人

お前の切れ味 無い like 諸刃の剣

 

個人的には今回のベストバースとして推したいバースです。

 

しっかりと相手の言葉で踏み返し、無理なく詰め込んだライムと心地いいフロウが素晴らしかったです。

 

はまぞう

お前はさっきのビートに続き

まだまだライムばっかで

真っ向勝負ばっか狙ってる

真っすぐな運転はいらねぇ

俺は安全運転じゃなくて

遊び心が大事なんだよ

つまりは蛇行運転

お前は相手になんねぇ 選手権出ても

お前はお客さんに夢を見せられねぇ

まずは己のかさ上げ 語彙のかさ増し

そっから

お前のラップは出川哲朗もリアクションできねぇ

 

結果&総評

結果ははまぞうが見事残り一枚となった本戦へのチケットを獲得。

 

ただ、スキルでいうとMC鋼が頭一つ抜けているように感じました。

 

前回大会出場者ということもあり、比較的テレビ慣れしているということもあるのかもしれません。

 

次点でFAMOU$、そしてKai-Tone、はまぞうの順です。

 

Kai-Toneは実力を出し切れなかったことが火を見るよりも明らかなのですが、こればかりはフリースタイルの性質上仕方ないですね。

 

はまぞうに関してはスタイルでいうと確かに唯一無二なのですが、それはあくまで高校生ラップ選手権での話で、このスタイルにはinferioという先駆者が存在しています。

 

しかし、ところどころ何か光るものがあったのは確かで、大舞台でどれだけ力を発揮できるか期待したいところですね。