HIPHOP・ラップを題材にした映画

HIPHOPを題材にした映画と言われて、皆さんはどの映画を思い浮かべますか?

 

比較的若い人なら『8 Mile』、所謂さんピン世代なら『ワイルドスタイル』でしょうか。

 

そんな超有名映画以外にも、HIPHOPを題材にした映画はたくさんあるんです。

 

※評価指数は映画.com等を参考にしています。

 

洋画

ワイルド・スタイル(1982年)


1982年のニューヨーク、サウス・ブロンクスを舞台に、ひとりのグラフィティアーティストの生きざまを描いたドキュメンタリードラマ。

DJ、ラップ、ブレイクダンス、グラフィティアートからなるヒップホップカルチャーを世界に広めるきっかけにもなったと言われる作品。

出典:映画.com

HIPHOP映画のアンセムと言えば『ワイルド・スタイル』ですね。

 

数多くのラッパーに影響を与え、数多くのラッパーを生み出した作品と言われている作品です。

 

HIPHOPを語る上で外せない名作です。

 

 

8 Mile(2002年)


大人気ラッパー、エミネムの半生を基に描かれた青春音楽ドラマ。貧しい地域で暮らし、いつしかラップ歌手で有名になることを夢見る白人の青年が、様々な問題にぶつかりながらもやがて成功を掴んでいく。

共演は「L.A.コンフィデンシャル」のキム・ベイシンガーと「サウンド・オブ・サイレンス」のブリタニー・マーフィ。監督は「L.A.コンフィデンシャル」のカーティス・ハンソン。

出典:allcinema ONLINE

言わずと知れたエミネムの半自伝映画です。

 

舞台は1995年のデトロイト、エミネム演じる主人公のジミーがMCバトルで成り上がりを目指す映画です。

 

MCバトルの火付け役と言われるこの映画を観て、MCバトルを始めたという方も多いのではないでしょうか?

 

この映画を勧めると「いや、別にエミネム好きじゃないし」と言われることが結構あるんですが、この映画はエミネムが好きじゃなくても、もっと言えばエミネムを知らなくても楽しめる映画です。

 

もし、まだ観たことがないという方がいたら、必ず観るべきです。

 

ブラウン・シュガー(2002年)


ニューヨークを舞台に、小さい頃から共にヒップホップを聴いて育ち、それぞれレコード会社オーナーと音楽評論家になった幼馴染みの恋の行方を描いたラブ・ストーリー。

監督は『ソウル・メイト』のリック・ファムイーワ。出演は『エイリアンVS. プレデター』のサナ・レイサンと『シカゴ』のテイ・ディグス。

出典:allcinema ONLINE

HIPHOPを題材にした映画では珍しいラブ・ストーリーです。

 

ラップが持つ言葉の力と、恋愛の要素が上手いこと絡まっていて面白かったです。

 

また、90年代のHIPHOP、特にイーストコーストが好きな方なら主人公の言葉に共感できることも多いと思います。

 

頭を空っぽにして、単なる恋愛映画として観てもそこそこの面白さはあります。

 

トゥパック:レザレクション(2003年)

 

享年25歳という若さで、東西海岸ヒップホップ抗争の犠牲となり、この世を去ったトゥパックの生涯を描いたドキュメンタリー映画です。

 

トゥパック本人が生前に答えたインタビューや彼が残した名言、ビギーとのbeefに関する映像も収録されています。

 

これを観終わったあとは眉唾ものの「2pac生存説」にすがりたくなるほど、トゥパックというラッパーがいかに偉大なラッパーだったのかが分かります。

 

レンタルショップに行くと毎回探してみるのですが、未だに見かけたことがありません。

 

観たい方はおそらくDVDを購入するしかないと思われます。

 

ただ、買って損はないですからぜひ観てみてください。

 

ハッスル&フロウ(2005年)


夢を諦め、ストリートでしがない客引きをしていた男が、巡ってきた最後のチャンスに人生を懸け将来を切り拓いていく音楽ドラマ。

すべてのラップ・シーンを吹替えなしで演じきった主演のテレンス・ハワードはみごとアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。監督は本作の舞台でもあるメンフィス出身の新鋭クレイグ・ブリュワー。

出典:allcinema ONLINE

 

ラッパーでありながら、映画評論家としての顔も持つRHYMESTARの宇多丸が絶賛した映画です。

 

HIPHOP版『ロッキー』と言うと分かりやすいと思います。

 

個人的には、当記事で紹介している映画の中で一番面白く、万人受けする映画だと思います。

 

ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン(2006年)


人気ヒップホップ歌手50セントが自らの壮絶な半生をベースに映画初主演を果たした音楽ドラマ。

一人の少年が過酷な生活の中でラップに自らの人生を託し、ヒップホップ界のヒーローへと登りつめていく姿を描く。

監督は「父の祈りを」「イン・アメリカ/三つの小さな願いごと」の社会派ジム・シェリダン。

出典:allcinema ONLINE

9発もの弾丸を受けたのにも関わらず、奇跡的にステージへと生還したギャングスタラッパー50セントの半自伝映画です。

 

『8 Mile』を楽しめた方なら絶対に楽しめる映画です。

 

ノトーリアス・B.I.G.(2009年)


若くして命を落とすもヒップホップ界に大きな影響を与えた伝説のラッパー、ザ・ノトーリアス・B.I.G.の波瀾に満ちた人生と知られざる素顔を描いた伝記ドラマ。

出典:allcinema ONLINE

前述したトゥパックと同様、東西海岸ヒップホップ抗争の犠牲となり、この世を去ったノトーリアス・B.I.G.の生涯を描いた伝記映画です。

 

トゥパック:レザレクションは、トゥパック本人の生前の映像を使用したドキュメンタリー映画となっていますが、こちらはビギ―に似た俳優さんを起用した映画となっていますので、よりストーリー性を楽しめる内容になっています。

 

アート・オブ・ラップ(2013年)


カリスマヒップホップミュージシャンのアイス・Tが初メガホンを取り、ヒップホップの神髄に迫る音楽ドキュメンタリー。

出典:シネマトゥデイ

スヌープ・ドッグ、カニエ・ウェスト、エミネム等々40人以上の名だたるラッパー達へのインタビューをまとめた映画です。

 

インタビューの内容はリリックに関する細かい手法だったり、ラッパー達の半生についてだったりと、これを観ればラッパー達のすべてが分かると言っても過言ではありません。

 

ストレイト・アウタ・コンプトン(2015年)


アイス・キューブ、ドクター・ドレー、イージー・Eらによって結成された伝説的ヒップホップ・グループ“N.W.A.”の誕生から崩壊、その後の顛末を巡る知られざる真実の物語を完全映画化した音楽伝記ドラマ。

主役のN.W.A.メンバーは全員オーディションで選ばれ、アイス・キューブ役には実の息子オシェア・ジャクソン・Jrが抜擢されて話題に。

共演はポール・ジアマッティ。監督は「交渉人」「Be Cool/ビー・クール」のF・ゲイリー・グレイ。

出典:allcinema ONLINE

第88回アカデミー賞 受賞

 

音楽伝記映画としては史上最高の興行収入、さらに黒人が監督を務める映画としても史上最高の興行収入を達成した大ヒット作です。

 

かなり大々的に取り上げられた作品ですから、既に観たという方も多いかと思います。

 

まだ観ていないという方がいたらとりあえず予告編を観てください。

 

絶対に観たくなりますよ。

 

 

邦画

本場アメリカほどではありませんが、日本にもHIPHOPやラップを題材にした映画がいくつか存在しています。

 

洋画と比べるとHIPHOP的要素がまろやかになっていて、観やすい印象です。

 

 

TOKYO G.P.(2001年)


死を賭けた過酷なゲームの行方を描くバイオレンス・ドラマ。

ZEEBRAなどのミュージシャンが結集、陰謀が渦巻く青春を、ヒップポップ音楽にのせてスピーディに映し出す。

出典:Movie Walker

こちらの映画はHIPHOP要素は皆無と言っても過言ではありませんが、主演をZeebraがつとめています。

 

PVの延長として作られた映画というだけあって、クオリティは良いものとは言えません。

 

Zeebraファンはチェックしておきましょう。

 

チェケラッチョ!!(2006年)


 

沖縄を舞台に、ある日突然ラップに目覚めた冴えない高校生たちの熱い友情と淡い恋を爽やかに綴る青春ドラマ。

主演は「リリイ・シュシュのすべて」の市原隼人、共演にTVドラマ「キッズ・ウォー」「花より男子」の井上真央。

出典:allcinema ONLINE

評価は3.3とそこそこ高いように思えますが、個人的にはあまりおすすめできない映画です。

 

とくにHIPHOPが好きな方は観ない方がいいかもしれません。

 

制作陣のラップに対する愛の無さが透けて見えるからです。

 

単純な青春ものとして観れば、まだ観れるかもしれませんが、それならもっと面白い青春ものがたくさんあります。

 

SR サイタマノラッパー(2009年)


「ジャポニカ・ウイルス」の入江悠監督が、ラッパーとしての成功を夢見ながら地元の片田舎で不全感いっぱいの日々を送り続ける不器用な若者たちの姿を、シニカルな中にも共感を込めて描いた切なくも温かな青春ヒップホップ・ムービー。

主演は舞台で活躍する若手俳優・駒木根隆介、共演に人気AV女優のみひろ。

出典:allcinema ONLINE

ゆうばり国際ファンタスティック映画祭オフシアター部門グランプリ

 

こちらもRHYMESTARの宇多丸が大絶賛した映画で、邦画の中では間違いなくトップの面白さです。

 

少しでもラップ、フリースタイルにチャレンジしたことがある人に是非観てほしい映画です。

 

日本語ラップの根底にある「ダサさ」が生々しく描かれていて、観ていてこっ恥ずかしく、あるいは気まずくなると思います(笑)

 

ただ、この映画はその「ダサさ」をバカにしているわけではありません。

 

むしろ溢れんばかりの愛情で、日本語ラップにハマった若者たちの葛藤を描いています。

 

ラストのラップシーンは感動間違いなし。

 

是非観てみてください。

 

SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム(2010年)


各方面から絶賛され、インディーズ映画としては異例ともいえるセンセーションを巻き起こした入江悠監督の感動青春ヒップホップ・ムービー「SR サイタマノラッパー」の続編。

舞台を群馬県に移し、一度は挫折した夢に向かって再び動き出した20代後半の女子ラッパーたちのカッコ悪くも輝かしい奮闘の日々を綴る。

出典:allcinema ONLINE

第10回ドイツ“NIPPON CONNECTION”デジタルアワードノミネート

 

前作『SR サイタマノラッパー』の続編です。

 

メインは新キャラのフィメールラッパーたちですが、前作の主人公たちも登場します。

 

SRサイタマノラッパー3 ロードサイドの逃亡者(2012年)


北関東の郊外都市でくすぶりながらもラップで成功する夢を追い続ける若者たちの葛藤を活写して評判を呼んだ入江悠監督の青春ヒップホップ・ムービー「SR サイタマノラッパー」シリーズの第3弾。

1作目で“SHO-GUNG”を脱退した元メンバー、マイティのその後と、やがて訪れるIKKU&TOMとの悲痛な再会を描く。

出典:allcinema ONLINE

第22回日本映画プロフェッショナル大賞 1位

 

前作、前々作は日本語ラップの根底にある「ダサさ」が生々しく描かれていると前述しましたが、シリーズ最新作となる今作は普通に「かっこいい」です。

 

もちろんIKKUとTOMの「ダサさ」は相変わらずなんですが、成長したマイティ※のバトルシーンはかなりリアルで、現実にマイティがいたとしたらそこそこ名の知れたバトルMCになれるんじゃないかと思うぐらい、かっこよく描かれています。

※画像のサングラスをかけたキャラクターです。呂布カルマではありません。

 

さらに今作から実際のラッパー(TAKUMA THE GREAT、HI-KING aka TAKASE)が起用されていて、それがよりリアルさを際立たせています。

 

あまり、ネタバレはしたくないのですが、今作はマイティの転落劇となっています。

 

かなりエグい所まで転落するマイティに、観ていて思わず胸が締め付けられる想いでした。

 

ただ、やはりシリーズおなじみのクライマックスのラップシーンは感動間違いなし。

 

是非『SR サイタマノラッパー』から通して観てみてください。

 

サウダーヂ(2011年)


©KUZOKU/『サウダーヂ』

郊外都市に暮らす若者たちの閉塞感を活写した「国道20号線」で高い評価を受けた期待の新鋭、富田克也監督が、地方都市の生々しい現実を赤裸々に描き出す衝撃の問題作。

中心街がシャッター通りと化した地方都市を舞台に、土建業に従事する若者たちや、日系ブラジル人移民、タイ人などの出稼ぎアジア人などがそれぞれのコミュニティを形成しながら互いに複雑に絡まり合って生活している中で巻き起こる様々な問題が力強く描かれていく。

出典:allcinema ONLINE

第64回ロカルノ国際映画祭 独立批評家連盟特別賞 受賞

 

2時間47分という映画としてはかなり長い部類に入る作品なんですが、中だるみの一切ない映画となっています。

 

ラッパー役を田我流が演じており、フリースタイルシーン(実際に即興で行っている)はかなりかっこいいです。

 

ただ、この作品はHIPHOP及びラップは人物を描く補助要素として使われているだけで、当記事の趣旨である❝題材にした作品❞として観てしまうと、肩透かしを喰らうかもしれません。

 

「じゃあ紹介するなよ!」という声が聞こえてきそうですが、田我流の演技、フリースタイルシーンが本当に素晴らしかったんです。

 

それらのシーンだけを切り取っても、当記事の趣旨に合うのではないかと思いご紹介させていただきました。

 

TOKYO TRIBE(2014年)


「愛のむきだし」「地獄でなぜ悪い」の鬼才・園子温監督が、井上三太の伝説的コミック『TOKYO TRIBE2』を原作に、近未来の“トーキョー”で繰り広げられる不良グループ(トライブ)間の壮絶な抗争の行方を、ラップによるミュージカル・スタイルという斬新な手法で描き出したストリート・バトル・アクション・エンタテインメント。

主演は「HK/変態仮面」、TV「花子とアン」の鈴木亮平と、これが映画初出演となるHIPHOPアーティストのYOUNG DAIS。また共演陣には豪華かつ多彩な俳優陣に加え、一流ラッパーたちも本人役で多数登場。

出典:allcinema ONLINE

この映画の魅力はとにかく豪華なキャスティングにあります。

 

ストーリー自体は手放しに良いものと言えるものではありませんが、キャスティングだけで観る価値のある映画と言えるでしょう。

 

普段はアーティストとして活動する名だたるラッパー達が、スクリーンの中でキャラクターとして登場するんですから、ヘッズ垂涎の作品になっているのは当然ですね。

 

ラップミュージカルというだけあって、ラップシーンが盛りだくさんで、俳優の染谷将太のラップも想像以上にかっこいいです。

 

是非、体の力を抜いてエンターテイメントとして楽しんでみてください。

 

番外編:他のメディア作品など

洋画

スカーフェイス(1984年)


『スカーフェイス』はラップやグラフィティ、ブレイクダンスと言った、所謂HIPHOP三大要素と呼ばれるものを題材にした映画ではありません。

 

キューバから亡命した主人公のトニー・モンタナが、麻薬密売組織のボスへとのし上がっていく姿を描いたギャングスタ映画です。

 

かなり有名な映画ですから、ご覧になったことがある方も多いことでしょう。

 

まだご覧になってない方で、「ん?トニー・モンタナって聞いたことあるな・・・」と思った方!

 

そうです。

 

トニー・モンタナは架空の人物でありながら、あらゆるラッパーからリスペクトされる男で、多数のラッパーがリリック上で彼の名前を出しているんです。

 

また、トニー・モンタナを演じるアル・パチーノも同様です。

 

そしてHIPHOPとギャングは切り離せないもの。

 

当記事の趣旨とは少し離れてしまいますが、そういった背景からご紹介させていただきました。

 

あらゆるラッパーに多大な影響を与えた、超おすすめ映画です。

 

洋ドラマ

ゲットダウン(2016年~)

 

動画配信サービスNETFLIX限定ドラマです。

 

70年代NYブロンクスを舞台にHIPHOP誕生を描くドラマとなっていて、しっかりと作りこまれたストーリーを軸に、HIPHOP文化の何たるやを知ることが出来ます。

 

邦ドラマ

SR サイタマノラッパー~マイクの細道~(2017年~)


©TV TOKYO Corporation/SR サイタマノラッパー~マイクの細道~

 

『SR サイタマノラッパー』シリーズがドラマ化!

 

マイティ転落後を描く正当な続編となっています。

 

2017年4月7日に放送が開始されたばかりで、4月24日現在、3話まで放送されています。

 

無料で観るには?

今回挙げた作品すべてを購入、レンタルしたら結構いいお値段になってしまうのですが、無料で観る方法があります。

 

動画配信サービスの無料体験期間を利用しましょう。

 

  • 8 Mile
  • ブラウン・シュガー
  • ハッスル&フロウ
  • ノトーリアス・B.I.G.
  • スカーフェイス
  • TOKYO TRIBE
  • SRサイタマノラッパー3 ロードサイドの逃亡者
  • SR サイタマノラッパー~マイクの細道~

これら8作品は全てU-NEXTで視聴可能です。

U-NEXTで無料視聴

 

 

  • SRサイタマノラッパー
  • SRサイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム
  • SRサイタマノラッパー3 ロードサイドの逃亡者
  • SRサイタマノラッパー~マイクの細道~

dTVはSRシリーズ全てを網羅しています。

dTVで無料視聴

 

上記した作品以外の作品は、マイナーすぎて取り扱いが無いか、新作のため有料配信しかない作品です。

 

後者はレンタルすればいいのですが、マイナーすぎる作品はレンタルショップでも取り扱っていないことが多いです。

 

お金に余裕のある方はぜひ購入して観てみてください。

 

また、今回挙げた作品は私が視聴したことのある作品のみとなっています。

 

HIPHOPの三大要素からラップに焦点を当ててご紹介しましたが、ブレイクダンス、グラフィティアートにジャンルを絞ってみても結構あります。

 

他にもHIPHOPを題材にした作品はまだまだありますので、そちらもぜひチェックしてみてください。