MCバトルとは、MC二人が面と向かって即興で行うラップバトルです。

 

数あるMCバトルのイベントごとに、そのテーマや形式は変わっても即興で行うという点は変わりません。

 

しかし、今回ご紹介させていただく、『MURUDER GP』はそんなMCバトルの常識を覆す、全く新しい形式を採用しています。

 

果たして『MURUDER GP』は日本語ラップシーンで新たなムーヴメントを巻き起こすことができるのか。

 

 

『MURUDER GP』とは?

MURUDER GP(マーダーグランプリ)とは、日本語ラップ界のレジェンドことZeebraが仕掛ける、既存のMCバトルの概念を覆す、全く新しい形式のMCバトル。

 

通常、MCバトルといえば即興、いわゆるフリースタイルで行われるものですが、このMURUDER GPは音源を用いて行われるMCバトルです。

 

音源で行われるDISって、beefじゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、beefは基本的に突発的に行われるもので、MURUDER GPのように形式的に行われるものとは区別されるものでしょう。

 

beefの性質を持ったMCバトルといったところでしょうか。

 

配信場所

MURUDER GPは先日当サイトの記事でもご紹介した、『WREP』の番組の一つである『BATTLE FIELD』内のワンコーナーとして開催される。

 

『BATTLE FIELD』は毎週金曜日の20時から21時まで放送。

 

司会進行をZeebraとMC正社員が務める。

 

形式

MC二人が一週間という期限のもと、相手に対するDISソングを作成。

 

その音源を『BATTLE FIELD』内で放送し、その優劣を競い合い勝敗をつけます。

 

バトルは2ターン制となっており、初週で片方のMCがDISソングを制作し放送。

 

その一週間後にもう片方のMCがアンサーソングを制作し放送します。

 

さらにその一週間後に、最初にDISソングを制作した方のMCがアンサーソングを制作し、その一週間後にもう片方のMCが再度アンサーソングを制作し放送することで、一つのバトルが終わることとなります。

 

つまり、およそ一カ月で一つのバトルが消化されることになります。

 

勝ち抜き制が採用されており、勝利した方のMCは勝ち残り、次の挑戦者とバトルすることとなります。

 

音源は2分以上3分以内という目安のもと制作。

 

そのため、複数人が在籍するHIPHOPクルーのMCであっても、基本的にはソロで参加することとなります。

※クルー単位で参加してしまうと、尺の問題があるため。

 

誕生の経緯

MURUDER GP誕生の背景には、Zeebraのbeefに対する自身の経験をもとにした考えがありました。

 

Zeebra曰く、beefはおおまかに二つの種類に分かれるといいます。

 

一つは本当にその相手が嫌いで仕掛けるbeef。

 

もう一つは腕試しのようなbeefで、Zeebraはこれを『チャレンジbeef』と呼んでいます。

 

Zeebra自身、このチャレンジbeefを仕掛けられた経験が何度もあるといいます。

 

beefはMC同士の格の差があまりにも大きいと、仕掛けた側が始めから相手にされないことも少なくないです。

 

チャレンジbeefの矛先となる有名なMCからしてみたら、自分よりも下の相手に対してアンサーを返し、相手の売名に付き合うメリットがないからです。

 

空振りに終わってしまうbeefほど虚しいものはないですよね。

 

MURUDER GPはそれを一手に引き受けることのできる、全く新しいコンテンツと言えるでしょう。

 

参加MC

まだ参加MCは明かされていませんが、Zeebra曰くそうそうたるメンバーが参加オファーを受けたといいます。

 

これは非常に楽しみですね。

 

また、現状ある程度有名なMCに限定して行う予定だそうです。

 

追記

本日4月28日に、BATTLE FIELD内で参加ラッパーの一人が発表されました。

 

なんと・・・

 

SIMON

 

これは意外ですね。

 

かなりビッグネームですし、バトルやビーフとは無縁のラッパーだと思っていたのでかなり楽しみです。

 

MURUDER GPがシーンに与える影響

MURUDER GPが盛り上がり、一つのコンテンツとして定着した場合、数年前にMOMENTが巻き起こした『FightClubJP』のようなムーヴメントが頻繁に起こるようになるかもしれません。

※MOMENTが、Jinmenusagi、Kiano Jones、R-指定、MATCH、Ry-lax、RAq、Kojoe、チプルソ、KEN THE 390、AKLO、ISH-ONEらを名指しして、シーンに対して疑問視していることを音源にして投下。これを口火に有名無名あらゆるラッパーを巻き込んで行われたDISの応酬。

 

通常のMCバトルももちろん面白いものではあるのですが、やはりラッパーの本業は音源。

 

その音源で戦うわけですから、MCバトルよりも直接的に音源の売り上げに影響を与えることになるでしょう。

 

そうして、シーン全体が潤うことになるかもしれません。

 

現状ある程度有名なMCに限定して行われると前述しましたが、有名なMCといっても限りはありますから、必ずいつか裾野は広がることでしょう。

 

そうなった場合、無名が有名を狩るジャイアントキリングを起こし、さらに話題を呼ぶことになるかもしれません。

 

何はともあれ、MURUDER GPが盛り上がれば、シーンに良い影響を与えることは間違いなさそうです。

 

 

とはいえ、これらはあくまで盛り上がればの話。

 

MURUDER GPを盛り上げるためにはリスナーの関心が必要になります。

 

日本語ラップシーンに新たなムーヴメントを起こすためにも、ぜひみなさん『BATTLE FIELD』及び『MURUDER GP』に注目してみてください。